とまぁ、そんな感じで。

本人は平凡なつもりだったのだろうが、やはり彼女も天神学園の奇怪な生徒だったらしく。

龍太郎一味から瑠璃一味に繋がるまでの空白の数年間を繋ぐ面白エピソードをこさえて、大学部へと進学した。

…彼女が大学部に進学した頃、天神学園の中等部や高等部は、何やら賑やかになっていた。

何でも、高等部の夕城 翡翠(ゆうしろ ひすい)先生の息子さんと娘さんが、色々騒動を起こしているらしい。

で、中等部の方はというと、同じく高等部の早川 龍娘(はやかわ ろんにゃん)先生の息子さんと娘さんがハッチャケてるらしい。

奏多の同級生達にも、人間でない生徒は沢山いたのだが、こんなに賑やかではなかった。

『龍太郎一味がいた頃の、天神黄金時代の再来』

今の中等部高等部は、そう言われているそうだ。

そして、その翡翠と龍娘の子供達は、ひっくるめて『瑠璃一味』と。

そう呼ばれているらしい。