「はっはは…見ぃーつけた。ねぇ、私の夢のため…対価のために死んでよ。」


「へっ?」


腹に刺される。

金属の感覚が腹を貫く。


「あはっ!ありがとう!!」


意識が遠退いていく。

最後の最後で狂った声が聞こえる。


確かに私は、モブキャラで脇役として醜く足掻いて生きてきたけど…。


何故?


こんな狂った女の子に殺されなくてはいけないのだろう。

理由はない…ような気がする。

対価?

何故?

何で私なの?





あぁ…意識が遠退いていく。

もう感覚がない…。


体が崩れ落ちる。


「あははっ!ほーんとに愛歌(あいか)は君に感謝してるよー。ありがとうねー!」




地味な制服な…上は白のブラウス下は黒のスカート。

それが全て血に染まり…







私の意識はブラックアウトした。






「まだ、あなたを死なせはしないよ?」




優しい声が聞こえた。