そして運命の11月4日。

あれからは本当に地獄だったんだよ!
スパルタ教育だったんだから!
でもそのおかけでだいぶ分かるよーになったけどね。
その間にも夏音ちゃんと歌のレッスンも出来たし一石二鳥?ってやつ!

1限目は苦手な数学だから頑張ろう。
まあ私からしたら全部の科目が苦手なんだけどね


「……」


テストのこの静かな感じ本当苦手だわ。
シャーペンの音しか聞こえないもんね

あっ私はもう終わったの!
初めて数学が簡単って思えた日でした。


チャイムが鳴って1限目は終わった。


「空!どうだった?」

「おー。初めて数学が簡単って思えたよ」

「やっぱり!ですよねー?」

「なにそのギャグみたいな顔」

こいつ。
なんとか愛じゃなくて顔かよ!
絶対いつか言い返してやるんだから!

「笑実ー!どーだった!?」

「夏音ちゃん。出来たよー!ありがとー」

「良かった良かった。次は叶多君に教えてもらった国語だね!頑張れ!」

「うん。頑張る!」


そうだ。
折角叶多に教えてもらったんだ!

ふぅ。よし、出来る!

チャイムが鳴りまたいつものように教室が静寂に包まれた。

私もペンを走らせる。
問題をしっかり読む。最後に見直し!
そして最後に
『なんとかなる』
これは叶多の口癖だったね。
でも叶多の『なんとかなる』に私は何度も救われたよ。

叶多……なんとかなったかもしれない。
結果はまだだけど。なんとかなったかもしれないよ。


「笑実!帰ろっか!」

「うん!」

私は初めてテストの終わりに笑顔が作れたかもしれない。
今日は気分が良いからすぐ寝れそうだ。