「ただいまーーー。」








家に入るやいなや

オレはスマホのあるテーブルに駆け寄る。









電源ボタンを押し

画面をつける。







特に大事なものはなく、




着替えをして、勉強道具を持ち

二階の部屋へ入る。









ボフッ






ベッドに横たわり、
科学の教科書とにらめっこしながらも
勉強を進める。








ブブッ







LINEのバイブがなる。






画面をつけると、





[ 永輔 ]






オレの好きな人。







日向永輔[ヒュウガエイスケ)。


オレの一個上。






ただいま







その一言だけ。








それだけでも

オレにとっては

嬉しいことで。







おかえり










そんな他愛もない会話だけど



大切なんだ。