「ーーーく、さく………」 遠くから聞こえる、聞き慣れた声。 それは、どんどん大きくなって 階段を上ってくるのが分かる。 バタンッ 部屋のドアが乱暴に開かれると、 「朔っっ!!!何回呼ばれたら起きるのッ! 遅刻するよっ!」 「はぃ………今、行きます………。」 般若の如くオレの前に現れたのは オレの母親。 朝が弱いオレは アラームをつけても なかなか起きない。 いわゆる無駄。