「ノックするぞー!!」
監督の一声でみんなが守備位置に散った
「じゃあ……
白崎さんはファーストのとこのかごにボールたまったらホームまで持ってきて
今日は私が渡すのやるから」
「……………はいっ!!」
昨日まではノックはただ見学だったらしい
ノックが始まって私は監督にボールを渡していた
夏大までは1年生が交代でやってくれてた
私のところにあるかごのボールは残り少なくなっていた
白崎を見てみるとまだファーストのとこに立っていた
「白崎さーん!!ボールっ!!」
私の声に気づいて白崎がボールを持って走ってきた
でもなんか不満そうに顔を歪ませた
「まだボール入りそうでしたけど??」
「こっちにボールなくなったら意味ないでしょ!!
ちゃんと見て動いて!!」
本当にいやなやつ!
そう思っていたけど、つぎもぎりぎりのタイミングだった
そして何回目かの時、ついにボールが途切れた
ほんとなんなの??
「しらさきー!!ボール!!!
ぐっさーん!!部室からノックのボールの予備持ってきて!!」
もう毎回これじゃ無理だと思って外野でノックを受けてるのを見守ってたぐっさんにお願いした

