嫌な沈黙が続く…


私は耐え切れず…

窓の外をずっと眺めてた。

達哉の兄だったなんて何で気付かなかったんだろう…

達哉…
貴方は…

答えて欲しかった…

でも達哉、貴方は答えをくれずに…

私の前から突然、姿を消した…


私に何の手掛かりもくれず…

貴方は違う女の人とそして貴方の愛したその人との間に生まれた命と共に…


外を眺めてても景色が揺れて…
私の瞳からは溢れ出す涙の雫…
拭いても拭いても瞳からは涙がいっぱい出て一度、涙が出てしまうと止まる事を止め方を知らない…

私は声を殺して…
でも身体は震えてた。


ふと手に温かい物が置かれた…


藤堂さんの左手…

私の指と指の間に自分ね指を入れ上からぎゅっと握ってくれた。

私は藤堂さんが何故?そんな事をするのかが分からなかった。

だから思わず藤堂さんの方を見てしまった



藤堂さんは私の顔を見るなり…
〔うさぎちゃんに成ってしまったね…〕


もう少ししたら実家に着きますから…


その言葉に私の身体が強張った…