『さっ!ではみなさん行きますか!!』
声を掛けたのは桐生先生だった。


その声と共に…


病室からゾロゾロと大勢の人が出て行く。


ナースステーションでお世話に成った看護師さん達に挨拶をし差し入れを渡しその場を後にした。



やっぱり目立つこの5人…

今日は弟の響も一緒だから6人だね…


患者さんも看護師さんも受付の人達もこの6人に注目する。


……………………。
嫌だ…嫌だ…。

私はこの6人と離れて両親と白鷺お父さん澤井さんと7人で後を歩いてた。


【あの6人は本当に目立ちますな!】
と言う白鷺パパ。


[イケメン揃いですもんね!]
晧覬パパ。


「みんながあの6人を見て振り返ったり見詰めてますね!」
うちの父。


……………………。

あんた達の自慢の息子さんでしょ?

はぁ~
と溜め息を漏らし俯くと…



『瑠璃ちゃん?どうしたの?気分でも悪く成った?大丈夫?』
晧覬ママが言うと…


「瑠璃あんた顔色がよく無いよ?本当に大丈夫なの?」
うちの母が言う…



そりゃ~見たくないでしょう…

あんなに目立ってる自分の旦那とその友達や仲間に弟の姿…