あたしは黙って首を横に振った
女将さん「……!!!!ほな、どういう……?!」
あたしは、女将さん……ううん、おばさんに言った。
志乃「あたし、幸せ者だよ?
いきなりひょっこり出てきたあたしに、近藤さんは、“仲間になってくれ”って、言ってくれたんだ。」
嬉しかった。ただ、単純に。
真っ暗闇の中で、ひたすら心を閉ざしてきたあたしに放った、近藤さんのその一言。
たった一言だけど、それはとても優しく、強烈で。
あたしは、救われた気がした。
人間という生き物に絶望し、恐怖心しか抱けなかったあたし。
そんなあたしを、いとも簡単に孤独から引っ張り出して、仲間”という居場所をくれた。
だから、と、あたしは続ける。
志乃「あたしは、その仲間と共に生きたい。あたしの存在意義を、見出してくれた
、近藤さんの愛する組を……。
だから、壊させやしない。誰にも。
誰の血も流すことなく、あたしはみんなと駆け抜けたい。」
あの時代で
あたしは、人の死をうんざりするくらい見てきた。
誰も殺させやしない。あたしも死なない。
それが、あたしの生きる糧。希望。望。
そして、約束だから。
女将さん「…………。」
女将さんは呆然としつつも、少しずつ顔に色が戻ってきた
沖田は……。大体予想はしてたけど
その表情は険しかった。
沢山の人の命を殺めてきた奴の表情
……そんな沖田の顔がいつまでも、あたしの脳裏に焼き付いて離れなかった。


