「あの……、話ってなに…?」 誰もいない図書室に鈴木くんと二人きり 放課後だからなのか 廊下からも、窓の外からも 誰の声も聞こえなくて ただただ続く沈黙に耐えかねて 私はそう切り出した 「……あのさ」 「うん……」 鈴木くんはずっと私の方を見ながら なにか考え込んでいる 目があっているはずなのに こんなにも近くにいるのに 鈴木くんが、ずっとずっと遠くにいる感じがする