【続】うしろの席の鈴木くん。



席へ向かうと、鈴木くんがもう来ていた

いつもなら遅刻ギリギリなのに

今日はめずらしく早い


なんでこんなにも負の連鎖が続くんだろう…

できれば顔を見ずに済むように先に来たかった



「…雨宮」


「………………っ!」



ふいに鈴木くんが

うしろから私の名前を呼んだ


さすがに無視はひどすぎるかな…

そう思って返事をしようと

口を開いたそのとき




「……やっぱなんでもない」


「……………………っ」



そう一言言い残して

鈴木くんは教室から出て行ってしまった