一方、部屋を出て行った二人は、無言で歩いていた。

「...…」

「...…」

お互い言葉を発さない。

しかしお互い話す内容もなかった。

「ここだよ。君の部屋」

そして部屋についた。

「ありがとうございました。沖田総司様?」

青葉は紹介されたときの記憶を引っ張り出してお礼を述べた。

「いいよ別に。それと、後で近藤さんが来ると思うから、それまでこの部屋で荷物の整理でもしててよ。まぁ、その荷物の量じゃ、整理もなにもないかもだけど」

そう言って沖田は去っていった。

青葉はその背中を見送り部屋に入った。

部屋の中は、何もなかった。

床に座り、荷物の整理をする。

沖田の言うとおり、荷物は少なく、すぐに終わってしまった。