散る頃に咲く花


「鳥羽・伏見の戦いは負けたそうだ。新選組の中からも死傷者が出たらしい」

「そんな……!」

死傷者が出てしまったの?

「それで、江戸に引くことになったんだ。数日後には新選組と合流して、我々も江戸に引こう。総司には、伝えてあるから」

それだけ言うと、近藤は部屋に戻っていった。

沖田様、沖田様は大丈夫かしら。

きっと、すごく落ち込んでいるわ。

沖田の部屋に行こうとした青葉は、急に足を止めた。

沖田様の近くに私が行ってどうなるの?

何も出来ないじゃない。

私には。