沖田は、松本と共に西本願寺の庭を歩いていた。 「人気のない方に進んでるって事は、僕、何かの病気なんですよね」 沖田は松本に話し掛ける。 「まぁ、気付いてしまうだろうな」 松本はすまなそうに答える。 「君は、労咳だ」 労咳。 後の肺結核のことだ。 「死病、なんですよね」 沖田が問う。 「君がどこまで進行しているか分からないが、いずれはな。咳は出るかい?」 「はい、最近頻繁に」