しばらくして、街に買い出しに行く日になった。

付いてくるのはまた沖田だった。

「あの、山南様は、どうされたのですか?」

青葉は最近の山南の様子が気になり、沖田に尋ねてみた。

あの日から、山南は毎日島原に行くようになった。

それを見て、土方がいつも苦しそうな顔をしている。

山南はきっと、恋人に会いに行っているのだろう。

「山南さんはね、新選組に居場所がないと思い始めているんだよ。伊東さんが来てからね」

「居場所が、ない?」

よく分からないといった顔の青葉に、沖田は説明してくれた。

「伊東さんは参謀っていう役職と、山南は総長っいう役職なんだけど、参謀の方が、地位が高いんだ。それで近藤さんは伊東さんを優先しちゃってる感じでね」