「水恋ー!! ケータイ鳴ってるわよー!!」

夕御飯も食べおわって、自分の部屋でベッドに寝転がっていると、リビングからお母さんの声と同時に、お母さんの足音が聞こえた。

____ガチャッ!!

ノックもしないで部屋のドアを開ける。
お母さんの手には、ピンクの私のケータイ。

そーいえば私、ケータイリビングに置いたままだったんだ。
ケータイのことなんて、すっかり忘れてた。

………佑星と電話した日から、今日でちょうど9日が経つ。
あの日以来、佑星と連絡は何もとってない。
学校でも、出来るだけ佑星に会わないように、登下校の時間をいつもより遅くしたり早くしたりして。
廊下でパッタリ会ってしまわないように、教室移動の時以外はできるだけ教室にいるようにしてた。