「…え、えぇ!? ちょ、佑星それマジなの!? 佑星なんかが!? うわぁー引くー。」
内心、めちゃくちゃショックだけど。
でも、そんなの佑星に知られたくないから、わざと明るく振る舞う。
『お前ソレ、誰から聞いた?』
「えー、ひみつー。」
『…はぁ。』
佑星の大きなため息が聞こえる。
しばらく間が空いてから、佑星の落ち着いた低い声が聞こえる。
『…お前さー、いちいち変な噂信じんなよ。俺告られてないから。』
「…え? なにそれ。佑星、最初“何で知ってんだよ”って言わなかった?さっきと言ってること違くない?」
『あぁ!?』
キレやすい佑星は、私が何か反論したり口答えするといつも怒る。(佑星曰く、私が口答えするとイラつくらしい。)
「じゃー、電話切るねー、ばいばーい。」
『あっ、おい待てよ!!』

___…。

私は、怒ってる佑星なんか気にせず電話を切った。

ピリリリリ…ピリリリリ…

ケータイの着信音が鳴り響く。
画面には、佑星の名前。
いつもだった、佑星からの着信は絶対出るけど、今は出たくなくて。
鳴ったままのケータイを、そっとブレザーのポケットに入れた。

そっか。佑星、告白されたんだ。
本当だったんだ。

返事はどうしたのかとか、何で亜美に話したのかとか、色々聞きたいことたくさんあったけど。
告白されたのが事実って分かったら、何も聞きたくなくなっちゃった。

てか佑星、最初告白されたこと否定しなかったクセに、突然噂だとか言い出して。
何でだろ。どーゆーつもりなのかな。

何で亜美には話して、私には隠そうとするのかな。