「…………………」


暖かい何かが僕を包みこむ。


ふらついた意識をなんとか持ち直させると

視界には先程まで遠くにあったはずの

彼の顔が数センチの距離にある。


「!!!」

「良かった、気がついたんですね」

ほっとした様子で

僕に話しかける。

「急に倒れるからびっくりしました。」

僕には現状の把握

全く理解できず思うように

言葉がでない。

「まだ具合悪いですか?」

心配そうに顔をのぞききこむ。

どうにか、体をおこしうなずく。

「良かった…よろしければもう少し横になられていてください」

僕は彼の厚意に甘えることにした。

「………………あの、ありがとうございます」

僕の小さな声に彼は

満面の笑みで返答する。

しばらく時間がたち、

だいぶ体の調子も戻った。

彼がこちらに気づいたので

会釈し店から外へと出た。



店を出たあとは、

そのまま自宅へと帰宅し

読めなかった本の続きを

黙々と読みふけった。