「ごめん、一人キャンセル出ちゃってさー?今さっきここらへんにいるってヤツを代理で呼んだから、先何か頼もうか」
そして荷物を置いた途端、関入れず男が声をかけてきた。
かなり爽やかなイケメンだ。
サラッサラの茶髪で、なんか王子様的な爽やかさ。
でも合コンに来てるあたりがっつり肉食系なんだろう。
それから店員さんがメニューを持ってきたけど、私は何もわからないのでただ夏穂に全て託した。
「美海って甘いの好きだったよねー?」
夏穂がメニューから顔をあげて聞いてくれるけど、自分でも知らないよ。
取り敢えずにっこりと頷いておいた。
夏穂はボーっと私の顔を少し見続けたものの、慌ててメニューに視線を戻した。
………なんなんだろ、本当。
でも内心は本当にお酒を飲むのか焦っていた。
あぁ、もう。
………ま、もういっか。
どうせあと数年経てば飲むわけだし。
私は、変に焦ることをやめた。
ウキウキとしている夏穂を見るともう何でもよくなってしまう。
そして飲み物や食べ物を注文して、テーブルに運ばれる間までに自己紹介をすることになった。
「んじゃ、まず俺からね?櫻井和って言って、教育学部の4年生!バリバリ彼女募集中ー」
……教育学部って、こいつが将来教師……。
それに4年とか一斗と同じじゃん。
私以外の女の子(もちろん夏穂含む)はキャーキャー言ってる。
私も場の雰囲気を壊さない程度に笑っていた。
それから全員自己紹介が終わり。
ちなみにどこの大学かはみんな言わなかったけど、男は全員教育学部で、私は法学部、夏穂は医学部という設定だった。
法律なんて知らないし。
でも大学の話ではなく、どうでもいいような芸能人の話しで盛り上がっているので心配は杞憂に終わりそうだ。
でもここまでくると開き直れば何でも乗り切れる気がしてならない。
人間、開き直りが一番怖いわ。


