いざ誘惑!なんてノリで先生へと一歩踏み出す。
「え、ちょ、遠藤?」
すると先生も一歩後ろに下がる。
逃がすわけがない。
そして私はスタスタと歩き、逃げようとする先生よりも先に扉の鍵を閉めた。
ガチャ
音が、響く。
「先生。これで…二人っきりじゃない?」
口元を上げて微笑む。
そして今度は動かず、固まっている先生の腕をそっと握る。
「いつもいつも相手にされてなかったけど……、こうやって迫れば良かったんだね」
そのまま指を一本一本絡ませる。
ドクン、ドクン
心臓が音を立てた。
「もっと早くこうしとけば良かったなぁ……」
そう呟いて、もう片方の手で先生の腰に腕を回すと。
ピクリ、と微かに握っている手が動いた。
「や、めろ……………」
先生のかすかな抵抗。
「やめるわけないじゃん」
そしてそのまま先生にギューっと抱き着いた。
もちろんピッタリと肌を密着させて。


