一条一家のウラの顔。





ちなみに私は、あの兄弟のどの男とも接点がない、ここに集う女生徒たちとは全くの無関係者。


強いて言えば最後に現れた、次男の一条荘だけはクラスメイトだし、身近にいないことはないけど、それでも話したことなんてほぼゼロ。




だからいつもこうして、偶然登校時間の重なる彼らのファンの皆さんに教室までの道を阻まれ、その流れで何度か姿を見るぐらいで。



そういうわけで、個人的な付き合いは一切ない、その辺にいる生徒のひとりってことだ。




別に興味もないし…。



だけど現実は、この人たちがいるからって理由でこの学校を受験する生徒も年々増加するようなそんな状態。





「何がそんなにいいんだか…」



3人が通り過ぎるのと同時に消えゆく女生徒の群れを見送った私は、やっとの思いで教室までたどり着いた。



いっつもここで足止め喰らうんだから。



ほんと、迷惑極まりない。