❌❌なキミ〜短編集〜



「…ぜってぇ離さねぇし。お前がやだって言ってもやめてやらねぇから」


「……っ…!」


そうちゃんは自分の顔を私に近づけてくる。


私は思わず顔をそむけた。



「なんで逃げんだよ。やめねぇって言っただろ?」


「…っ…どうしてっ!?なんでこんなことするの…!?そうちゃんはこんなことしないっ……。もっと優しいもんっ!!」



私は涙が出そうになるのを堪えて大きな声で叫ぶ。


しかし、そうちゃんは表情ひとつ変えなかった。