暴走族に恋した私



私は前の制服を見ながら、この前の学校であった事を思い出した。




名前間違えられた時は、流石の私も傷ついたな…。





「由奈、今日から新しい学校でしょ。」






あっ、そうだった。




私は思い出に浸るのをやめて、鞄を持って立ち上がった。





「私、いってくるね。」






履き慣れた茶色のローファーを履いて、玄関から出た。





リビングから母の「行ってらっしゃい。」って声が聞こえた。





私は頬が綻びながら、新しい学校までの道を進んだ。





新しい街は夜になると、バイクが走る音がきこえる。





聞こえるたびに、会えない仁達を思い出した。