「仁、今日は帰るぞ。」 新がそういって、仁を引っ張る。 けど仁は動こうとはしない。 「助けてって言ったら、助ける。」 「…。」 仁の強い目にかけたくなる。 助けてって言ったら、最初に会った時のように助けてくれる。 「助けないでいい。」 言い放った言葉に仁は悲しそうに笑って「分かった。」と言った。 悲しそうな横顔に、切なさを感じる。 「でも、また来る。」 幹部のメンバーがゾロゾロと外に出ていく。 仁が外に出たとき、私の方を見た。