「えっと……。」 「なに、言えないの?」 私は、黙り込んだ。 確かに言えない。 彼氏に手を出されました、なんて事を知らない人に言えるわけない。 「ごめんなさい、ありがとうございます。」 私は眠っていたベットから、出ようとした。 でも、女の人はそれを止めてくる。 「まだ、治療終わってないんだけど?」 「いや……でも。」 「背中の。わざわざ、男性陣外に出したのに。」 あたりを見渡した。 確かに、そこには男性はひとりもいなかった。 私と女の人のただ、2人。