Dear Song

「音楽って、不思議だと思わねぇ?顔も性格も違う人間が、同じ音楽に耳を傾ける。それを好きになるか、嫌いになるかも、わからねぇけど。一緒に笑える人間は、絶対に居るんだよ」


兄の言葉は、あたしには難しい。


兄が何をあたしに、伝えようとしているのかもわからない。


「今がダメでも、明日は、、、今と同じなんて、誰にもわかんねぇだろ?」


今が幸せでも、明日は不幸かもしれない。


今が不幸でも、明日は少しだけ、、、幸せだと思えるかもしれない。


人は、明日すら、、、ロクに、わからないんだ。


「今さ、俺、、、初めて音楽、始めた時みたいな気持ちなんだ。昨日はここまでしか弾けなかったのに、今はここまで弾けるって、、、そんなことでも好きな音楽だから、すげぇ嬉しいんだ」


兄は弾いていた手を辞め、ギュッ。と、大事そうにギターを抱き締める。