Dear Song

「凄いね、山下くん。デビューとか。あたし、考えたこともなかったよ」

「凄いのかなぁ?俺はただ、好きな音楽を一生続けていたいだけなんだけどね」


あたしだって、今の、、、


Libreの音楽は、好きだ。


こんなあたしに、本当の音楽の楽しさや面白さを教えてくれたのも、、、


兄や、Libreの仲間だ。と思う。


だけど一生その音楽で食べて行くなんて、決断を、、、簡単には、出来ない。


「、、、そっか」「悠夢」


あたしの言葉と、、、


誰かが、悠夢の名を呼ぶ声が重なった。


「わりぃ、美郷。今、終わった」


悠夢は声のした方に手を上げ、そんな言葉を返す。


「遅いよ~」


下駄箱に寄りかかり、美郷は頬を膨らませる。