あの家で唯一気を抜ける場所が自分の部屋だった。

それも再婚相手の息子たちに取られて居場所を無くしたが唯一死角となる押し入れで過ごすようになったという。

誰にも見つかることなく数ヶ月過ごしていたある日父親に見つかってしまった。

父親には部屋に戻るように言われたのだがこの生活を変えることはなかった。

それから父親が亡くなるまでの間息を潜めて暮らしていた。