「お母さん!?」 悲鳴に近い声が出た。 お母さんの部屋だったもの。 もうそこはすべてが蔦で覆われており、お母さんが寝ているであろうところには、蔦の塊ができていた。 そこにお母さんはいるのだろう。 行きたかった。 お母さんのところへ行こうとしたが、みずきが手をぎゅっと握られ他のみなにも視線で制され、行けなかった。 その場に立っておくことしかできなかった。 お母さんとの思い出が走馬灯のように頭を駆けていく。