「それじゃ亮太くん、あとはよろしくね」


そう言って、真波さんは奥へと行ってしまった。



(うぉ〜、この人怖ぇ〜。なんかすっごい睨んでない?あたしのことすっごい睨んでない?)


新見先輩の刺さる様な視線をヒシヒシと感じる。




「なぁなぁお前さ、猫欲しくね?」




お前はいきなり何ぶっこんどんじゃぁぁぁああッ!!!!



「ちょ、桃っ!!」


今カンペキそーいう空気じゃなかったじゃん!?


「いーだろ別に。欲しいかもしれねーだろ?」


「いや、そーだけど!!そーだけど今なの!?今聞かなきゃダメだったの!?」


「うるせぇな〜、いつ言おうが俺の勝手だろ〜よ」


「だってまだ会ったばっかだし!もうちょっとタイミング考えろよ!」





「欲しい」






「ほら、新見先輩だって困……え?」


ほ、欲しい?


「お!本当か!いや〜そりゃ良かった!まだ子猫なんだけどよ、貰い手がいなくて困ってたんだ」


「そうか」


いや、ちょっと待って!?
なんなのコレ?どういうことよ?



「え、ちょ、新見先輩……本当にいいんですか?」


「ああ。俺今1人暮らしだから、なんか飼おうと思ってた。猫好きだし」