とりあえず、部活先やバイト先でも里親を探すことで話はまとまった。




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放課後。






「じゃ、さっちゃんとみずは部活頑張ってね!あたしこれからバイトの面接行ってくる」


「うん!優ちゃんも頑張って!」







「………………で。
なんで桃ちゃんあたしと一緒に帰ってんの」




どういうワケか、あたしの隣は桃之助が歩いていた。




「俺もバイトの面接なんだよ」



「じゃバイト先に行きなよ」


「今行ってるとこだよ。
しょうがねーだろ、方向同じなんだから」




「しかもチャリってことは……ここが地元かい!」



「なんだようっせーな!地元だよ!奇遇だなオイ!」





まぁ、薄々イヤな予感はしていた。

地元で、バイト先が同じ方向で、同じ日に面接。




「なんで同じカフェに入ってくんの!」


「バイト先だからだよ!」






イヤな予感というのは当たるもので。


桃之助はあたしが面接を受けるカフェ、
"sakura"に一緒に入った。





「マジ?ねぇマジで言ってんの?これから?同じバイト?」


「面接に受かればの話だボケ。少し落ち着けボケ」