徹は眉間にシワをよせながら


「もう遅いし・・・寝る時間だろっ!
早く 寝なさい!」


「まぁまぁ・・・緑川・・・

少しぐらい いいじゃないか・・・」


足立の言葉に早紀はニッコリ笑い何度も頷いた。


「よし・・・ちょっとだけだよ・・・早紀ちゃんのお部屋へ行ってみよっか・・・桜子さん・・・いいですか?」


「ええ・・・」


早紀は跳びはねながら足立と手を繋いだ。


「ヤッターヤッター」


徹は不機嫌そうな顔をしながら


ワインを一気に飲み干した。


足立と早紀は二階へ上がった。


「おー 早紀ちゃん・・・お部屋 綺麗にしてるね」


「だって・・・お父様がうるさいから・・・

ちょっとでも 片付いてなかったら

すぐ怒るし・・・オジサマ・・・

トランプしよっ」


足立は 健気になついてくる早紀が愛おしくて仕方なかった。


「よし・・・負けないぞ」


二人は仲良くトランプを始めた。