桜子もこの前の足立の所へ来た帰りの話しを始めた。


足立は真剣な表情で桜子の話しを聞いた。


「それが・・・その話しが本当なら・・・


何か・・・とんでもない事が起きてるような・・・

桜子さん・・・本当に思い出せないんですか?」


桜子は沈んだ表情で・・・


「ハイ・・・思い出そうとしても 思い出せなくて・・・

ただ・・・白い壁と白衣の徹さんだけが・・・」


「もし・・・良かったら

僕の友人に催眠療法をしてる奴がいるんですけど・・・

何か・・・もしかしたら


それで思い出すかも・・・


通ってみませんか?」


「あまり外出すると・・・変に思われそうで・・・」


「何か習い事を始めたとか・・・言えませんか?


このままでは・・・


ちゃんと 真実を知らくては・・・


桜子さん・・・アナタの人生なんですよ・・・」


桜子は足立の言葉に


涙がこぼれた。


足立は桜子の手を握り


「絶対・・・思い出せます・・・

僕も 力になります。


桜子さん 頑張りましょう・・・」


桜子は泣きながら頷いた。