「あらぁ・・・私は事実を言ってるだけよ・・・
アナタがここへ来た時は
既に その子は大悟ぐらいの年だったのよ・・・
徹の子供なら もっと頭の良い 緑川家に相応しい
子供が生まれるに決まってるじゃない!」


「そんな・・・お義母さま・・酷い・・・早紀は
徹さんの子供で 立派な心優しい子供です・・・」


「まぁ 親子共々 もっと 勉強して 緑川家の恥をさらす事のないように 肝に銘じることね!」


桜子は晴子の誠意のかけらもない様子に腸(はらわた)がちぎれる思いであった。


そんな二人の様子を早紀は 黙って晴子を睨み


桜子の手を強く握った


桜子も改めて どんな事があっても 早紀は自分が守らなければと心に刻むのであった。