男友達-anotherstory-

「HRを始めます...」


朝の先生の話。
これほどかったるいものはない。

耳に入ってはすっと抜けていく情報。

頭に止めることもできないほど私はパンクしていた。


「瑞穂...大丈夫?」

席の近い華が私を心配そうな顔をしてみる。

「うん、大丈夫だよ?」

私は無理やり笑った。
うまく笑えてるかな。
痩せ我慢に見えなきゃいいけどな。

「大丈夫じゃないでしょ。顔真っ青にしてくまつくって...今にも野垂れ死にそう」

まぁ確かにごもっともだけど言い方があるでしょ言い方が...

「失礼だなぁ...」

「辛くなったら言ってね?保健室連れてってあげるからさ」


華はたまに毒を吐くけど、根はすごくいい子だと知っている。
私をいつでも心配してくれて...
すごく優しい。


「ありがとう。ちゃんと言うね!」