『好きって何…?』
ずっとずっと思ってた、その疑問。小学校の頃、幼馴染に彼女ができたって聞いた時も、中学に上がってできた友達が好きな人出来たと言った時もいつもいつも、そう思ってた。
「ねぇ、その人に笑って欲しいって、好きってことなの…?」
不意になげかける質問に友人華苗(かなえ)のは驚いたように口を開けていた。
「琴音(ことね)…どうしたの?」
帰り道の途中なのに止まる彼女を不思議に思い視線を合わせるように私も足を止める。
「別に…何と無くだけど…私さ先輩に笑ってもらいたいんだよ。」
彼女もこの前先輩に好きな人が出来たと言っていた。
私はというと先輩を見ていて笑って欲しいと願うようになった。
ふいに華苗が満面の笑みになった。
「それ、絶対恋だよ!!」
と叫んでいた。
「そうかな…」
私は半信半疑のまま、彼女と一緒に家へと帰った。
それからしばらくして…
「私はこの人を好きにならないといけないんだ…これは恋じゃないよ、やっと気付いたの…ごめんね。華苗…。」
笑って欲しい先輩の事を思いながら、その事を恋だと言ってくれた華苗に一人謝った。
「人を好きになんて私には無理…なんだよ。」
夕焼けの中で、私は誰にも届かないように一人呟く。けれどそれは、外部活の掛け声によってかき消される。
ずっとずっと思ってた、その疑問。小学校の頃、幼馴染に彼女ができたって聞いた時も、中学に上がってできた友達が好きな人出来たと言った時もいつもいつも、そう思ってた。
「ねぇ、その人に笑って欲しいって、好きってことなの…?」
不意になげかける質問に友人華苗(かなえ)のは驚いたように口を開けていた。
「琴音(ことね)…どうしたの?」
帰り道の途中なのに止まる彼女を不思議に思い視線を合わせるように私も足を止める。
「別に…何と無くだけど…私さ先輩に笑ってもらいたいんだよ。」
彼女もこの前先輩に好きな人が出来たと言っていた。
私はというと先輩を見ていて笑って欲しいと願うようになった。
ふいに華苗が満面の笑みになった。
「それ、絶対恋だよ!!」
と叫んでいた。
「そうかな…」
私は半信半疑のまま、彼女と一緒に家へと帰った。
それからしばらくして…
「私はこの人を好きにならないといけないんだ…これは恋じゃないよ、やっと気付いたの…ごめんね。華苗…。」
笑って欲しい先輩の事を思いながら、その事を恋だと言ってくれた華苗に一人謝った。
「人を好きになんて私には無理…なんだよ。」
夕焼けの中で、私は誰にも届かないように一人呟く。けれどそれは、外部活の掛け声によってかき消される。
