外見狙い特別警戒中

深夜に繁華街を歩く私、
ジーパンに黒のパーカーで
フードをかぶった状態。

きっと女には見えないだろう。

おっ…!!

ちょうど前から怖そうな
お兄さんが5、6人

どっかの族の幹部の見回りかな…?

フフッ

潰しちゃおっかー

ごめんねー。

道の真ん中を歩く私とお兄さん達

私はわざとすれ違うときに
真ん中のお兄さんに肩をぶつける。

どんっ…!

「おいっ!!
お前、鬼龍の頭に肩ぶつけるとは、
どーゆう神経してんだよっ!!」

ふーん、鬼龍[きりゅう]ね…

薬とか人身売買とか
正統派とはほど遠い族だ。

こいつらでちょうど良かった。

私は特に返事もせず歩き続ける。

「おいっ!お前っ!!くそっ!!」

無視してるのがイラつくのか
1人が私にどんどん近づいて来る。

来た来た来た…ははっ。

ガバッ…!!

おっとー?!

お兄さんに肩を掴まれたが…

んー、全然痛くない。

もー、面倒くさいし始めていいかなー?