お弁当を食べてる私の顔を通り越して
美南がイラッとしながら見つめる
その先には…
美南の視線に沿って振り返るとこちらを見て立ち尽くす雄太(ゆうた)の姿があった
雄太は美南の幼なじみ
「雄太!なに見てんの?」
「あのさ…美南ちょっといい?」
雄太が私の横に来た
「ダメって言ったら??」
「そんな事言うなよ、美南コワイな」
雄太は眉をひそめて美南を見た
「はっ?コワイって何よコワイって…」
雄太は気を取り直し私の顔を見ながら
「楓花、蒼空さんって、もしかしてマジシャンの?その蒼空さんの弟なら、この学校にいるぞ、2年…」
美南は最後まで雄太の話しも聞かずに睨み付けながら
「ってか私達の話を聞いてた?」
「美南、声がデカすぎなんだよ…蒼空さんの名前が出てきたからさ…」

