失 楽 園




親に殴られては切り、
学校で罵られては切った。



自傷だけが、
手首に出来た赤い瘡蓋だけが、
私のリアル(現実)だった。





――その日も私は、
両親に殴られていた。

怒られていた理由なんて
忘れてしまった。

私はとっくに、
殴られるだけの
人形になっていたから。

殴られた後私は、
痛む背中やお腹を
擦りながら
部屋に戻った。