失 楽 園




私はすぐさま包丁をまな板に
叩きつけるようにして置き、
しゃがんで優蛇を抱き締める。


「優蛇。今見たことは、誰にも言わないでね」

「ママ……?」

「約束よ」

「ママ……血、が……」

「血?」


優蛇に言われてた、
私は指先を擦り合わせてみる。

 ぬる、と嫌な感触。

確かに出血していた。

無意識の内に傷つけていたらしい。



今更ながらに
ちりちりとした痛みが私を襲った。