失 楽 園




……――「姉さん、だいすきだよ」




毎日毎日、親が見ていると言うのに
姉である私への愛情を
惜し気もなく謳う恭ちゃん。

私は弟の異常なまでの執着に
強い恐怖と嫌悪を覚えた。



毎日私が寝静まってから、
彼が私の寝顔を
見に来ていたことを知っている。

入浴中に、彼が私の携帯の
データというデータを隅々まで
見ていたことを知っている。


そして、少しでも男であることが
伺える名前をアドレス帳から
削除していたことも知っている。