「そろそろ戻ろっか」 「うん……」 あーあ、1日たつの早すぎだよ……。 ホテルにつけば離れるのがわかってるから、声は自然と沈んだものになる。 ――――――― 「今日は楽しかった。ありがとね、愛華ちゃん」 タクシーでホテルに戻る途中に颯也くんから言われた。 ニコッと天使級の優しい笑顔つきで。 その笑顔にドキドキしながら「あたしも楽しかった」って言うのが精いっぱい。