ちょっとしたドライブ気分も味わえて、一石二鳥かも。 車から降りて、平(たいら)になってる岩場に腰かける。 当たり前のように、あたしと絢斗しかいなくて大きくて広い海を独り占めしたみたい。 寒いけど絢斗といたら寒くないもんね。 「桃香これやる」 ポイッとボールを投げるように渡されたのは、かわいい紙袋。 「なにこれ……?」 「たんじょーびと、クリスマスのプレゼント」 ニィっとイタズラな笑みを浮かべる絢斗。