キョロキョロと見渡すも千秋の姿はみえない。 「あっ、颯也くんだっ」 そんなとき、横から弾んだ声が聞こえてきた。 山崎くんがいるなら、千秋も一緒でしょ? たぶん。 愛華が走っていくほうへあたしもあとを追って走っていく。 「そ、颯也くんっ」 「愛華ちゃん」 まっ赤な顔で山崎くんを呼ぶ愛華。隣に千秋の姿はない。 千秋のやつ、なんでいないのよ!