えい!やあ!とう!
 棒が長いためか、上手く棒が取っ手に引っ掛からず、悪戦苦闘中。
 それから5分以上して、どうにか取っ手に引っ掛けることに成功し、それを勢いよく引いた。
 ガタンガタンゴトンガタンゴトン。
 天井から屋根裏部屋であろうとこに通じる階段が現れ、矢子はその部屋をペンライトを当てる。
「誰かいますか〜?」
 その問いかけに返事はなかったが、何やら動く音らしき音が聞こえた。
 矢子は慎重に一歩一歩天井に続く階段に上がると、部屋には誰かが物影に隠れて怯えていた。
「あの〜あなたは町長さんですか?」
「・・・・・」
「もしもし、聞こえますか?」
「・・・・・」
「聞こえたら返事もらえます?」
「・・・・・」
 相手からは何の返事もなく、矢子はだんだんとイライラしだした。その後何回も声を掛けるが、相手からは返答がない。
 それならばと矢子はその相手に近づき、直接相手の身体を掴んで揺らした。