「昔はね〜私は何とも思ってなかったんだけど〜、あまりに私に熱心で〜」
「はあ・・・」
「あれは確か4回目のデートの時だったかしら〜」
「はあ・・・」
「私に告白をしてきてね〜」
「はあ・・・」
「それから〜、私はあまりに突然だったから思わず声が裏返っちゃって〜」
「はあ・・・」
「それでねそれでね〜」
「・・・・・」
 ステファンは話に夢中になった途端、矢子はステファンに部屋を出たことがわからないようにゆっくりと廊下の方へ。
 何が原因不明の病だ。完全に違うじゃんアレは。
 そう思っていた矢先、遠くから矢子を呼ぶ声が聞こえ、その方向を見てみると善明が。
「そっちはどうだった?終わった?」
「私の方は・・・まあなんとか」
「何か歯切れが悪いね」
「・・・さっさと帰ろうか。あ〜あ疲れた」
「え?ステファンさんは本当に大丈夫なの?」
「いいのいいの。全然大したことじゃなかったから」