相沢矢子の『旧約魔法』レポート

「た、ただいま・・・」
「どうだった〜?ソワちゃんは〜?」
「今別室に寝かしつけてもらってます」
「すごい〜!!ソワちゃんを救い出したの〜!!!!!」
 ステファンはアッと口を慌てて塞ぐが、マーベラーは熟睡中。
「よかった〜。ねえ・・・」
 二人はマーベラーを起こさないように静かに廊下を出て、隣にある部屋へと移動。
「ここなら多少大きな音を出しても大丈夫よ〜」
「そ、そうですね」
「うん〜?どうかした〜?」
「あ、いや・・・大変言いにくいんですが、・・・・・マーベラーさんからステファンさんが不治の病・・・」
「フジノヤマイ?何?新しい流行語?」
「あ、いえ。何か治らない病気にかかって・・・その〜」
「え?治らない〜?」
 心当たりがまったく無いのか、ステファンは珍しく困惑した顔を見せるのであった。
「違うんですか?」
「主人が言ったの〜?ちょっと待ってくれる〜?」