相沢矢子の『旧約魔法』レポート

　そのため、善明はもう一度シュタインが書いたやつを読み直すことに。
「生・・・置、これは霧発生装置だよな。・・・場は廃棄場だと思うんだけど」
「・・・・・」
「もう一度辺りを見渡してみよう」
　二人はシュタインに見つからないようより慎重に周辺を調べるが、廃棄物の他、ブリキのおもちゃが放置した機械しか見当たらない。
　これで全部か。
　30分ほどかけて見渡した廃棄場にはソワールやシュタインはおらず、それを示すようなヒントも見当たらない。
「どういうことだろう？ソワールさんはともかく、シュタインもいないなんて・・・」
「もしかして、ソワールさんと一緒に逃げたとかはない？」
「う〜〜ん。確かにソワールさんがいて時間やお金があれば作れるけどな。でも、そうなら紙を残す必要はないし」
　善明はもう一度シュタインが残した紙に注目すると、注意深く紙を見るとある発見が。
「そうか。最初出会った『場』か！」