相沢矢子の『旧約魔法』レポート

 トントントントン。
 美術館の扉を叩くように思いっきりノック。
 すると、美術館の中から誰かの返事があり、しばらくすると見たことのない女性が二人の前に。
「どちら様ですか〜?」
「マーベラーさんの依頼で来た相沢ですが・・・」
「ああ。あなたが私を助けてくれた旧約魔法士の子?はいはい、どうぞ中へ」
 二人を招き入れた女性は、年齢はマーベラーより少し下くらいで、人を疑わない性格なのかどこか抜けていそうな雰囲気。
 大丈夫かな?
 と、矢子が思った矢先、その女性は何にもないところで転び、矢子と善明は慌てて駆け寄るのであった。
「ごめんなさいね〜。どうもここは滑りやすい場所なのよね〜。ほらこの辺〜」
「そう・・・ですか」
 辺りに滑りやすいような床や障害物など全くなく、矢子の緊張の糸は切れている。
 その後、その女性は二・三回転びながらマーベラーのいる部屋へと案内された。
 あなた入るわよ。