相沢矢子の『旧約魔法』レポート

「運んだ?こんなに大きな装置を二人で?」
 霧発生装置は大人が7〜8人くらいいないと運べないような大きさで、しかも持つ手などない。
 更にいえばこの時計台の高さから考えても、運ぶのは容易ではないことは誰が見ても一目瞭然。
「ブリキ姫が作ったパワースーツで運んだものだと思います」
「パワースーツ?」
「廃棄物がある場所はご存知ですか?」
 善明はカメラを出すと、前に撮った画像の中からこの街の地図の画像をソワールに見せた。
「・・・確か過去に使った建築関係の機械が放置されていると聞いた事が」
「かなりの廃棄物がありました。多分ここで作ったのではないかと」
「本当ですか?あなたたちの旧約魔法の可能性もありますよね?」
 矢子と善明に対しての疑いが晴れていないソワールは、二人をじーっと見つめていた。
「では聞きますが、このような高い時計台に運ぶ理由は?」
「理由・・・・・」